探偵の見積もりはどう比べる?総額と調査条件をそろえる確認表
探偵の見積もりを比べるときは、合計金額より先に、調査の目的・時間・人数・含まれる費用をそろえて確認しましょう。
安く見える見積書でも、条件が違えば同じ内容の比較にはならないため、比較表と照会文を使って違いを確かめていきます。
当事務所では、依頼を急ぐ前に不明点を言葉にできるよう、書き込んで使える比較表と確認文をまとめました。
金額を比べる前に調査条件をそろえる
見積書の合計欄へ目を向ける前に、その金額で何を依頼できるのかをそろえましょう。
知りたいことと調査範囲を同じ言葉で伝える
見積もりを依頼する会社ごとに相談内容が変わると、金額差の理由を読み取りにくくなります。
まず「何を確認したいか」「分かっている予定」「調査を検討する地域」を短く書き、同じ内容を伝えましょう。
浮気調査であれば、疑いを事実として説明せず、確認できた外出予定と、まだ分からない行動を分けます。
地域についても、奈良県内の予定だけなのか、県外へ移動する可能性があるのかで、質問すべき範囲が変わります。
分からない行き先を埋めるために、自分で尾行や無断ログインをする必要はありません。
不明な部分は不明のまま伝え、その場合にどのような見積条件になるかを聞いてください。
依頼する目的が変わったときは、古い見積書とそのまま比べず、新しい条件で回答をそろえ直します。
相談時点のメモに日付を付けると、後からどの前提の見積もりだったか確認できます。
時間と人数を一つの比較表に写す
「何時間のプランか」だけでなく、その時間が何を数える単位なのかを確認します。
現地で調査する時間なのか、移動や待機も含むのか、調査員ごとの時間を合算するのかは、表示だけで決めつけられません。
人数が違えば必要な体制や含まれる費用も違うため、単純に時間単価へ割り戻すだけでは十分な比較になりません。
下の表は、見積書の記載と担当者の回答を転記するための記入用です。
数字が書かれていない欄は空欄を残し、「確認中」と記入してください。
同じ条件にできない項目は、無理に同額へ換算せず、なぜ違う提案なのかを尋ねます。
安いほうに合わせて必要な調査体制を減らすことが目的ではありません。
自分の知りたいことに対して、各提案がどこまで対応するのかを比べるために使いましょう。
| 比べる項目 | 見積書A | 見積書B |
|---|---|---|
| 調査の目的・対象地域 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 実施日・時間の数え方 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 調査員の人数・体制 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 料金方式・成果条件 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 提示総額と含まれる費用 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 別途費用の条件・計算方法 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 追加前の確認方法 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
| 報告物・受取時期 | 記入/確認中 | 記入/確認中 |
総額が変わる条件を書面で確認する
最初に示された金額と、条件が変わった場合の金額を分けて読むと、未確認の費用が見つかります。
含まれる費用と未確認の費用を分ける
車両や交通費、報告書の作成などが別の項目になっていても、それだけで高い・安いとは判断できません。
それぞれが提示額に含まれるのか、別途支払うのかを確認してから、全体を見ます。
別途と書かれた項目には、計算方法や発生する条件、想定する範囲の説明があるかも確かめましょう。
特に「実費」とだけある場合は、対象となる費用と精算方法を尋ね、未確認の欄をゼロ円として合計しないことが大切です。
警察庁の探偵業法の解釈運用基準では、金銭の概算額について、支払う金銭全体や算出の基礎を明らかにする考え方が示されています。
比較する際も、基本料金だけを抜き出さず、支払額に関係する説明を一緒に受け取りましょう。
税込かどうか、支払時期や支払方法についても、同じ比較メモに残すと読み違いを減らせます。
成功報酬型なら何を成功とするか、未達時に支払う費用、着手金との関係も確認し、時間型の総額と無条件に比較しないようにしましょう。
追加を頼む前の合意方法を聞く
見積書に延長料金があっても、どの時点で延長を決めるかまで分かるとは限りません。
調査時間や地域が予定から変わる場合、誰がどの条件を確認し、どの方法で依頼者の意向を確かめるのかを契約前に聞きます。
「追加する場合の内容と費用を説明してから、依頼するか判断したい」と伝えると、確認したいことが明確になります。
返事ができないときの扱いも、担当者と認識をそろえておきましょう。
依頼者が考える予算の上限と、契約上どこまで費用が発生し得るかは、同じ意味とは限りません。
自分の希望額を伝えただけで、その金額を超えない契約になったと思い込まないようにしてください。
回答は金額だけでなく、対象となる調査内容と組み合わせて書面に残します。
当事務所への相談でも、不明な条件はその場で決めず、説明を受けてから判断するための質問としてお伝えください。
まとめ|回答がそろってから依頼を判断する
比較の終点は最安値を見つけることではなく、依頼する内容と支払いの条件を自分で説明できる状態にすることです。
未回答の項目を短い照会文にする
見積書を読み返して分からない項目があれば、疑問をまとめた短い文を送り、回答を同じ欄に追記します。
一度に漠然と「全部でいくらですか」と聞くより、対象の見積書と未確認の項目を示すと、どの条件への回答か分かりやすくなります。
次の文は、そのまま契約の合意に使うものではなく、説明を求めるための記入例です。
回答を受け取ったら、質問した項目が埋まったか、ほかの条件まで変更されていないかを確認します。
口頭で説明を受けた部分は、認識が違わないよう書面にも反映してもらいましょう。
古い見積書は新しいものと混ぜず、発行日や版が分かるように保管します。
担当者の回答待ちの欄が残っている間は、確認が済んだ項目と分けておくと、急いで決める必要があるように感じにくくなります。
見積書の発行日:__。
確認したい項目:__。
提示額に含まれるか、別途の場合の条件と計算方法、追加する前の確認方法を教えてください。
見積書と契約書面の一致を確かめる
回答がそろったら、希望する調査の範囲、費用が変わる条件、受け取る報告物を読み返します。
見積もりの説明に納得できても、その内容が契約時の書面へ反映されているかは別に確認しましょう。
埼玉県警察の探偵業に関する案内でも、契約前後に所定の事項を記載した書面を交付する義務が説明されています。
見積書を受け取っただけで、契約に関する確認がすべて終わったと考えないことが大切です。
説明と記載が違う、未確認の費用が残る、目的に合う調査か判断できない場合は、その点の確認が済むまで保留にできます。
署名や支払いを急ぐ前に、どこが不明なのかを具体的に伝えましょう。
契約や請求について既に争いがある場合は、見積書・契約書・やり取りを整理して消費生活センターや弁護士などへ相談し、個別の法的判断を求めてください。